2018年11月26日月曜日

補修

手持ちの万年筆なんですが、
 ひどいインク漏れが起きます。
写真上のコンバータ装着、或いは、下のインクカートリッジを使用してもインク漏れが改善しません。書くことはできるのですが、キャップを2、3度嵌め外しするだけで、
白丸で囲んだ首軸部分にインクがべったりとつきます。
当初は、大きく孔が空いたペン芯が使われているため、キャップの取り外しで、この部分からインク漏れているのかも、と考えました。ただ、それにしても首軸がべったりとインクで覆われていて、ひどく汚れています。うっかり首軸部に触れません。

首軸を拭いた後、爪を立てて触ってみると僅かに引っ掛かる箇所があり、首軸部のひび割れが疑われました。ニブと首軸を水洗後、首軸内部に水が残っている状態で、コンバータの差し込み部から息を吹き込んでみました。
内部から漏れた水滴がついています。 首軸部に洗剤を塗布して同じように息を吹き込むと、
明らかにひび割れがあることが判りました。このクラックは手元の道具では撮影できませんでした。LEDライトで照らす角度を変えながらルーペで見て、髪の毛ほどの細い傷のような筋がなんとか視認できる程度でした。

さて、どうしましょうか。

取り敢えず上写真を参考にクラックと思しき位置に水滴を載せ、指でニブの孔を塞いで上記と逆に息を吸い込んでみた処、水滴は首軸内に吸い込まれました。何か接着剤を載せて首軸内に吸引してやればクラックを塞ぐことができるかもしれません。

試しにネイル?、マニキュア?違いがよくわかりませんが、とにかくそういった類の化粧品で、トップコートと称されるおそらく樹脂が溶解された透明の溶液を該当部分に塗布しました。塗布後、ゴムチューブをつけた掃除機の隙間ノズルに首軸を継いで吸引してみました。




トップコートが首軸内部に吸引されて多少なりともクラックが埋まるのではないかという、甘い算段でした...トップコートの乾燥後インクカートリッジを装着して試し書きしてみるものの、依然ひどいインク漏れは解消されませんでした。相変わらずキャップの嵌め外しで、細い僅かなクラックから漏れているとは思えないほど多量のインクが漏れ出ます。

そこで、応急処置的に該クラック部分にマスキングテープを巻いてみました。



クラックをテープで塞いでみて、それでもインク漏れが生じるならば他の理由を考える必要があります。これで該クラック以外のインク漏れの有無を確認できますが、見栄えは全く冴えません

このマスキングテープ貼付け以降、インク漏れは生じていません。このまま使用して、インク漏れの様子を見ながらインクを使い切った後、再度クラックを埋めてみます。

ところで、何度も首軸を水洗しているうちに、首軸内の部材が外れたようです。この樹脂製の透明で華奢な部材は...ナンダコレ?インクカートリッジやコンバータとペン芯とのアダプタなんでしょうか。

該部材にコンバータ、或いはインクカートリッジを差し込んでも先端部分までピッタリと装着できず、空間ができます。この空間部分がインクタンク?のような役割を担うのでしょうか。ここからインク漏れが起きているような気もしますが...

今、インクが漏れても構わないつもりで該部材を戻さずインクカートリッジを装着しているのですが漏れは起きていません。しばらく使い続けて様子を見てみます。
数日の使用でインク漏れが起きました。


マスキングテープの下で相当のインク漏れが認められます。抜本的な対策が必要です。




2018年11月16日金曜日

分別

いちいちパブリックサーバントはかくあるべし、などと大上段の物言いをするつもりは毛頭ないのですが、ちょっと程度が低いというか、意識低い系の集団なのかと疑わざるを得ないなぁと。

先日のクローズアップ現代では、相当抑制的に報じられていました。
ゆるキャラブームに異変!人気投票に”組織票”が…
渦中の四日市市長から出演の承諾を貰うにはそういう事前の打ち合わせがあったであろうことは想像に難くありません。

簡単には、大阪府東大阪市で11/17〜18に決定されるゆるキャラグランプリに際し、四日市は市長の号令の下、投票に利用するIDを約2万件取得したとのこと。このIDを同市の各部局に割り振り、フリーメールアドレスによる同市ゆるキャラである「こにゅうどうくん」への投票を要請したと報じられています。

単に組織を動員した投票だけでなく、職員一人当たり複数のIDを管理させることによる多重投票が指摘されています。更に、
投票方法について「メールアドレス1つにつき、毎日1回投票できます」
と、毎日の投票を促すという...市の担当者は「強制はしていない。ルール違反の認識はない」と強調しているそうです。

不正グランプリとまでは言いませんが、少なくとも”組織選挙の巧拙”、”(ルールの範囲内で)やった者勝ち”グランプリであるのは間違いない処です。

正に手段の目的化であって、公金使って遊んでんのか、と誹られるのも致し方ないかなと。本来、ゆるキャラ事業は地域の知名度向上、いわゆる地域おこしのための一施策に過ぎないという認識です。であるならば、生産性という視点から、ゆるキャラ事業に係るヒト、時間、予算といった投入資源と、ゆるキャラ事業によって向上できた知名度から得られた経済効果、この両者の比が精査されて然るべきです。

この日本全国に渡る一連のゆるキャラブームにおいて、真摯にゆるキャラの経済効果を考慮した上で該事業に取り組んでいるという自治体を寡聞にして存じません。穴を掘って埋める、何か動いていれば業務をしているつもりであるならば、それは大きな勘違いです。投入資源に対して何が生産されたか、それを適正に評価して次に反映させていく、いわゆるPDCAサイクルが廻ってこその業務です。

で、上述の組織選挙でゆるキャラグランプリを獲得したとして、果たして四日市市の職員は達成感は得られるのだろうか、素直に疑問に思います。”ルール違反の認識はない”という姿勢が市の総意であるならば、そういう体質と認識を改め、同様に現市長もルールの範囲内で組織選挙により当選した、そういうことかもしれません。

上記番組内で、四日市市長は、ご自身及び、市が行った組織選挙の正当性を主張されていました。しかしながら、語れば騙るほど墓穴が深堀されていき、自身の発言を撤回することがますます困難になるなぁ、といった感は否めませんでした。

公務の無謬性が具現化した一例です。

時同じ頃、愛知県尾張旭市では、

山尾志桜里氏が全面支援 尾張旭市長が“W不倫”トラブル
何を全面支援したのか、又、内容の真偽は存じません以前も記しましたが、政治家について”仕事さえちゃんと成果を上げるなら倫理上のスキャンダルは構わない”といった考えに与するつもりは毛頭ありません。

まぁ、悪名は無名に勝る、として来年のゆるキャラ(?)グランプに向けて”ヨッシー”擁立を提案いたします。ゆるキャラか不倫キャラかは知らんけど。

愛知七区の民度は盤石です。

2018年11月9日金曜日

衰亡

前のエントリに続けます。

鰻屋に事例を端緒に、将来的に飲食店の質的衰亡は避けられないのではないか、という思いに至りました。勿論、佳店は存続するでしょうが、全般の平均的な質は低下し佳い店が埋没してしまう、ということです。

昨今の出版不況と同じ道を辿っているようにも見て取れます。良書とまでは言わないまでも真っ当な本が、その他多くのどうでもいい本に埋没し、駆逐されていく...消費者を誘引する刺激的な、その一方で中身の伴わないキャッチコピーで購買意欲をかき立て、費用と時間を浪費せしめ、失望させ、新たな書物と向き合う意欲を減退させる、そんな悪循環にも似た状態を飲食の分野でも感じないでもありません。

いくつかの理由が挙げられ、その一つが出版と同じく過剰な粉飾であるのは間違いない処です。鰻屋の話が例外ということではなく、飲食の業界でこれまでもあった二極化が今後一層加速していくわけです。個人経営による飲食店はより厳しい存続の危機に直面していくものと思われます。特に問題と考えるのは良店ではなく、突出して秀でた部分はないものの、さりとてハズレでもない、無難な、いわゆる普通の店が苦境に立たされることを危ぶんでいます。

そういった店が、質の面で遜色のない、と言うかむしろ劣ることすらあるチェーン展開を進める大店に駆逐されていく様を見るのは、あまり気分のいいものではありません。

店主の高齢化、後継者難、商圏の少子高齢化といった避け得ない理由があることは承知しています。ただ、上述したような価値の粉飾と、食べログに代表される口コミサイトのレビューこそが該飲食店の存続を脅かしている主因である、と推測しています。口コミによる影響は出版分野以上ではないでしょうか。

昨今話題に上がる、消費税増税に伴う決済のキャッシュレス化導入への有形無形の圧力や軽減税率制度というのも、飲食業界の足を引っ張りこそすれ決して質の向上に寄与しないのは明らかです。飲食店に限ってはいませんが、キャッシュレス化については以前記しています。

本エントリでは、飲食店を疲弊させ衰亡に追い込んでいく、客による飲食店の評価、レビューといった、いわゆる口コミの力を考えてみます。

先日、NHKのクローズアップ現代+でも取り上げられていましたが、
暴言に土下座! 深刻化するカスタマーハラスメント
飲食業のみならず、スーパー、コンビニ等、接客が絡む業種で客からの無理難題、理不尽な要求、我儘、不当なクレーム、暴言によるトラブル事例をよく見聞するようになりました。場合によっては土下座の強要暴力沙汰に至ることもあるようです。

現実のトラブルにまでは至らずとも、その予備軍と位置づけられるネットの掲示板への不平不満の投稿となると膨大な事例が見つかります。口コミサイトへの不平不満や独善的評価の投稿は、抑制的な力が極めて弱いネットの匿名性によってエスカレートせしめられます。口コミサイトを不満のはけ口として利用し、”匿名で悪口を投稿する”、この行動で鬱憤をはらすことは、”大人の対応”という見方ができるかもしれません。店、店員とのリアルなトラブルにまで発展させない、という点で。

2018年11月4日日曜日

聖地

先日、軽トラ転倒騒動があったためか、今年はハロウィンに纏わる都知事や都議会議員の露出がほとんどありません。

こっちの都議会議員は離党やら週刊誌報道で、こっちの都知事は豊洲市場問題でそれどころではないのかもしれません。多少はイベントに出席しているものの、昨年までと力の入れ方は様変わりです。

元々、博報堂だかの広告代理店が仕掛けた人為的なイベントでハロウィンバブルといった感があります。数年前に火がつき、首長、議員を巻き込みつつ今年は炎上のピークを迎え、来年辺りポンプ車が登場、といった処でしょうか。つつがなく煽動の役割を果たした新聞、テレビなどのメディアも、来年は消火役に転じるのかもしれません。

今年も既にNHKは軽トラ転倒騒動を受けてか21:00のニュースで、
”終電で帰宅するように”とか、
”マナーを守って”
などと呼びかけていましたが、頭は大丈夫なんでしょうか。当該ニュースの視聴者は渋谷に行っていませんし、その時間に渋谷で騒いでいる仮装の連中が呼びかけを聞いている道理もないわけです。

まぁ、NHKとしては”ちゃんと呼びかけた”という事実を作ることこそが重要だったのかも。であれば理解はしますけど。

来年以降様々な対策が講じられるのでしょうが、渋谷がもはやハロウィンの聖地と化しているのは疑いようがありません。今後も都内のみならず各地方、場合によっては海外からもアレな人々が渋谷に押し寄せるのは明らかであり、これを押し止めるのは困難ではないかと。有料化や一定の強制性が導入されるのでしょうか。

有料化と共に代々木公園の開放などの声があるようですが、自由を制限した管理ハロウィンで一気に熱を冷ます目論見なのか...ふるさと納税フィーバーの終焉と時を同じくしてハロウィンバブルの崩壊が始まるのか、注意して見ておきたい処です。

このような不特定多数の参加者が集まるイベントでは当然の如く大量のゴミの散乱等、マナーの問題が発生します。花火大会、花見やバーベキューの場所となる海岸、河川敷、公園、海水浴場と同様です。これは避けられない、改善など望むべくもないとみています。しばしば民度の問題との指摘がありますが、匿名性が高く群集心理が働いている不特定多数の集団です。同様の場合、ある特定の目的にのみ集合した自由、換言すれば無秩序な集団が、目的以外の何らかの規律の下で行動する、そういった事例が思い浮かびません。

おそらく、誰かが片付ける、或いはその原資にもなる罰金、税金、入場料を含む何らかの強制性を導入する以外解決できないのではないでしょうか。同時に冷却効果も期待できますし。

さて、このような仮装というキーワードのみで繋がれたハロウィンの群集に対し、博報堂出身の地元渋谷区区長や、センター商店街振興組合理事長から批判の声が上がっています。
「許せない」渋谷区長 ハロウィーン有料化など対策検討へ
「ハロウィンではなく変態仮装行列」激怒の渋谷センター街理事長「来年は禁止に」「放置すればテロに繋がる」
”ハロウィンではなく...”の文言に”じゃ、本物のハロウィンって?”という疑問が過るのですが、それはさておき、これまで地域振興や商機と捉え便乗してきたのでは、という面は否めないのではないかと。

ハロウィンセールで売上を上げて、あわよくば聖地化の皮算用もあったはずです。秋葉原に倣って。ハロウィンという実体のないイベントに日本全国が浮かれる中で、渋谷を日本ハロウィンの聖地として観光名所化する、そんな思惑があったであろうことは容易に推測できます。

そういう助平心を棚に上げ批判の声で覆おうとしても、今更感が漏れ出てきています。断固排除の姿勢を示さない限り、渋谷のハロウィン騒動は沈静化と過激化を繰り返しながら、今後も続いていくものとみています。

翻って、名古屋では栄オアシスの状況が地元テレビ局やNHKのローカルニュースで流されていました。これを指して
”名古屋では混乱はなく”はともかく、”モラルがある”、”マナーが守られている”は大きな勘違いです。単に群衆の規模が小さかったに過ぎません。


ハロウィン騒動に代表される群集心理が、民主主義で言う処の民意と通底していないことを強く願っています。

尚、同日の報道で天皇の退位、新天皇の即位、新元号の発表や長期の連休等の話題が件のハロウィン騒動と共に報道されました。恰も同質のイベントとして扱っているような印象すら抱き、そういったメディアの姿勢に強い違和感を覚えました。残念です。

2018年11月3日土曜日

冷却

―あるところから徴する―
これが徴税の原則なんでしょう。故くは酒税やタバコ税が該当し、最近ではデジタル課税なんてものが検討されていたりします。

でですね、先日のハロウィン騒動を見聞していて仮装課税というものがあってもいいんじゃないかと。ついでに歩きスマホ税も提案しておきます。

消費税の増税分に充当できるような気がしないでもありません。