2023年6月20日火曜日

降板

なんか、どうでもいい話ですが....強火で行ったら延焼が止まらなくなったのか?

NHK きょうの料理のサイトを見てみると、4月25日放送の「強火で行こうぜ!」から

”新たな講師が加わって”

とありました。5月23日放送分も講師は鳥羽周作氏ではありませんでした。4月下旬あたりに既に騒動の兆しがあったのでしょうか。別にそのまま講師として出演を続投させても構わないと思いますけど。

主たる視聴者層であろう主婦からのイメージダウン→視聴率低下を懸念した?出来上がった料理は必ず最高の賛辞で褒めそやされる、当に予定調和の手本です。

世事に臆することなく、料理という型の披露を続けて、

”歌舞伎や落語と同じく芸の肥やしです”

と強弁するのも一興です。

どうでもいい話でした。

仕様

ここの処、其処此処で、
━━重く受け止めています━━
という言葉を異口同音に耳にします。それこそ、もう少し他に言葉がないのかと。語彙力の貧相さを実感すると共に、
”重く受け止めて、それで?”
と、問いたい思いです。気になりだしたのはジャニーズ事務所の性加害事案を取り上げたNHKクローズアップ現代辺りからです。
━━私達は重く受け止めています━━
この時も”それで?”が所感でした。

話は逸れますが、NHKの番組では”私達は”と”特別に”の語をしばしば耳にします。”私達は”については、”私達NHKは”と”私達国民(市民/日本人)は”と言うべきをまとめて”私達は”を使っている場合があります。意図的に曖昧にしているとすれば一つの印象操作の手法であり不快感を催させます。”特別に”は文字取り”NHKだから特別に”であって特権意識というか傲慢な姿勢を感じさせます。

その後、連日マイナンバーカード関連の不手際が報道される度に、
━━重く受け止めています━━(岸田首相、松本剛明総務大臣)
が繰り返されていくわけです。こちらも、都度、”それで?”以外に言葉がありません。

その合間を縫って愛知県警一宮署の警察官が窃盗容疑で逮捕、この事案に対しては愛知県警の刑務部長が
━━非常に重く受け止めています━━
と。もはや”取り敢えず”を意味する結びの常套句として重く受け止めています

2023年6月17日土曜日

ChatGPT(11)

時折、ChatGPTへの問合せをしているわけですが、関心を引く事例があったので記しておきます。

少し前、昼食のために名古屋市郊外のうどん屋を訪れました。名古屋市北東部で守山区と春日井市の境界辺りに在る店です。入店し、何気なく壁を見ると”今日の丼”だったか、まぁ、日替わりうどん定食の内容が掲示してありました。で、そこには聞き慣れないというか初めて目にする”もみじ丼”の語があったわけです。もみじ丼、これまで耳にしていそうで、実は記憶を辿っても思い当たらない丼です。

”一体ナンジャラホイ”ということで該丼ときしめんのセットを注文した次第です。配膳された丼はザクッと言えば焼肉丼だったと思います。肉と玉ねぎ、失念しましたが葱だったかピーマンを甘じょっぱいタレで炒め合わせたものを白飯の上に載せた丼でした。焼肉丼と行っても味付けが控えめで和の風味を感じました。

ここで特記しておきたいのは肉です。脂のない赤身肉の薄切りで、豚肉とも牛肉とも違うあっさりとしたクセのないものでした。適度に嚙みごたえのある赤身肉で強いて言えば脂の少ない牛モモに似てはいるものの、風味は牛肉ほど強くないというのが率直な処です。

当然、もみじ丼やその肉の正体は?との興味が湧くわけですが、この時は後で検索してみれば容易に判るだろうと思っていました。次の予定が迫っていたため、店には尋ねることなく退出したことを、今、悔いています。

後日、”もみじ丼”を検索したのは言うまでもありませんが、その情報量の少なさに驚かずにはいられませんでした。よくある麺類食堂が日替わり定食で提供する丼としては圧倒的に僅かな情報しか検索できませんでした。ウィキペディアにもなく、提供している飲食店も少数で、レシピも見当たりません。

そんなに希少な丼なのか?

知り得た目ぼしい情報は、

鹿肉を甘辛く煮付けたものを丼に乗せたもの。トッピングにはもみじの色に見立てるために人参を用いる。もみじ丼は、農作物を荒らすエゾシカを有害駆除した鹿肉を有効利用するために生まれた。

エゾシカ肉の加工販売会社のサイトと同社製品の通販サイト

三重県度会郡の道の駅内にある食堂

程度でした。どうやら鹿肉を使った丼であることは分かりましたが、名古屋市守山区の麺類食堂と繋がりません。どうやら害獣として駆除された(エゾ)シカの肉を使うようですが、例え、庄内川流域に東谷山、愛知県森林公園、定光寺公園と林や森が連なっていても害獣として鹿を駆除しているという話は守山区、春日井辺りでは聞いたことがありません。

どういう経緯で該麺類食堂がもみじ丼を提供しているのか謎のままです。北海道十勝からエゾシカの肉を仕入れて日替わり定食に使う?完全な否定はできませんが考え難い話です。

そこで、もみじ丼についてChatGPTに問合せてみたわけです。本エントリの主題はこの問い合わせた結果ではなく、ChatGPTとのやり取りに関してのものです。

ですから、守山区の麺類食堂でもみじ丼が提供された経緯は依然不明のままですが、推察を取り入れて一旦片付けておきます。更なる言及はしないことにします。

上記したようにもみじ丼には害獣として駆除された鹿からの肉を使うとのことです。そこで、”愛知 鹿 駆除”、”愛知 鹿肉 駆除”、ついでに愛知を岐阜に変えて検索してみました。

その結果、山林面積が広い岐阜県は勿論、愛知県でも山間部で猪や鹿といった野生鳥獣による農業被害があって、県がその対策に取り組んでいることを知りました。

鳥獣被害防止総合対策事業の概要(愛知県)

岐阜県の鳥獣害対策

猪については足助、藤岡辺りの話を多少見聞したことがあるものの、鹿については全く存じませんでした。ちなみに、岐阜県のニホンジカの総捕獲頭数は令和三年度で約20,000頭に上っています。(愛知県分は見つけられませんでした。)

愛知県の場合、ニホンジカの捕獲頭数は岐阜県ほどではないでしょうが、愛知産ジビエの取組として捕獲したイノシシやニホンジカの肉を地域資源として活用しようとしているわけですから、一定程度の捕獲頭数があるものと推測できます。

更に調べてみれば、愛知県には野生の鳥獣を食肉として販売するための解体処理施設が10施設あったり、少ないながらも販売所があることもわかりました。様々なレシピも見つかり
ました。

ジビエ料理のレシピ集
高校生が考えた美味しい鹿の食べ方~鹿肉料理レシピ集~

こういったレシピ集の中には鹿肉を使った丼のレシピもいくつかありました。愛知、岐阜県産のシカ肉を入手して丼を作ることは強ち不可能ではないように思えます。少なくとも、北海道十勝地方で害獣として駆除されたエゾシカの肉を使って見つからないレシピでもみじ丼を作るより明らかに身近に感じます。レシピに何故”もみじ丼”の語が使われていないのかは未だに不明ですが...もみじ=鹿は明らかに花札由来の結びつきですが、昨今では伝わり難くなったのかもしれません。

ジビエ・グルメ・グランプリというイベントがあって、調理師専門学校や三河地方の高校からジビエ料理のレシピが公開されていることを踏まえれば、上述の麺類食堂が知人、友人、或いは縁者の伝手から鹿肉を入手することはあり得る話です。

おそらく、そういうことなんだろう、ということにして本題に戻ります。検索しても、もみじ丼についてどうもよくわからないためChatGPTに尋ねました。以下はその回答です。


Q:鹿肉を使うとされている、もみじ丼について簡単に説明して下さい。

A:もみじ丼は、日本の郷土料理の一つであり、主に岐阜県や長野県などの山岳地域で食べられています。その名前は、秋の紅葉が美しい「もみじ」という木から由来しています。

もみじ丼の主な材料は、鹿肉や野菜、卵、ご飯です。鹿肉は独特の風味と食感を持ち、健康にも良いとされています。この鹿肉を切り身にして炒め、野菜と一緒に炒め合わせます。代表的な野菜としては、キャベツやもやし、にんじんなどが使われることが多いです。

そして、別のフライパンで卵を溶いて半熟状態にし、ご飯の上に敷き詰めます。その上に炒めた鹿肉と野菜を盛り付け、最後に特製のタレをかけます。タレは一般的には、醤油やみりん、砂糖、出汁などを組み合わせて作られます。これにより、甘みと旨みが加わり、さらに美味しさが引き立ちます。

もみじ丼は、野趣あふれる山岳地域の風土を反映した料理であり、地元の人々に親しまれています。鹿肉のヘルシーさと独自の味わいが特徴であり、季節感を感じられる一品です。ぜひ、日本の地方料理としてもみじ丼を試してみてください。

この回答で腑に落ちました。岐阜県や長野県などの山岳地域の地方料理といった説明がありましたから、名古屋市守山区の麺類食堂でもみじ丼が提供される理由として、”北海道の十勝地方で...”という情報よりよほど信憑性を感じた次第です。卵使った親子丼風の仕上げは、例えば、カツ丼に味噌カツ丼、ソースカツ丼、デミグラスソースカツ丼が含まれるように、一つの個性、特徴のようなものと受け止めました。

で、

Q:北海道で害獣として駆除されたエゾシカを使った丼、という説明しか見つけられませんでした。ありがとうございました。

と送信したわけですが、その回答が、

A:申し訳ありません、先ほどの説明に誤りがありました。もみじ丼は、鹿肉ではなくエゾシカを使用する料理です。北海道ではエゾシカが害獣として扱われ、駆除されることがありますので、その肉を利用した料理としてもみじ丼が広まりました。

エゾシカは北海道の豊かな自然で育ち、肉質が柔らかく風味豊かな特徴があります。もみじ丼では、エゾシカの肉を切り身にして炒め、野菜と一緒に炒め合わせることが一般的です。その後、卵を溶いて半熟状態にし、ご飯の上に敷き詰めます。最後に、特製のタレをかけて完成です。

もみじ丼は、北海道のローカルな料理として人気があり、地元の人々や観光客に愛されています。エゾシカの肉を使うことで、地域の特産品を活用した美味しい丼料理として楽しむことができます。

再度、正確な情報を提供することができず申し訳ありませんでした。ご指摘いただき、ありがとうございました。
となったわけです。半熟卵は不変ですから、ChatGPTが半熟卵を好むということは解りましたが、梯子を外された心境ではあります。

Q:岐阜県や長野県などの郷土料理であるならば、腑に落ち
ることが身近にあったのですが誤りでしたか...

とも送信しましたが、回答は揺るぎないようです。

A:申し訳ありません、先ほどの回答において誤りがありました。もみじ丼は、岐阜県や長野県などの地域ではなく、北海道のエゾシカを使用した郷土料理です。おっしゃる通り、もみじ丼は北海道で人気のある料理であり、エゾシカの利用が特徴とされています。
岐阜県や長野県において、鹿肉を使った特定の丼料理が存在するかどうかについては、私の知識では確証を持ってお答えすることができません。地域ごとに独自の料理が存在する場合もありますので、詳しい情報をお探しになることをおすすめします。
誤った情報を提供し、混乱を招いたことをお詫び申し上げます。正確な情報をお伝えできず申し訳ありませんでした。ご指摘いただき、ありがとうございました。
その後、

Q:ありがとうございました。少し調べてみます。
A:どういたしまして。お手数をおかけしましたが、ご自身でも調査されることをお勧めします。岐阜県や長野県の郷土料理に関して、より正確な情報を見つけられるかもしれません。もし他に何か質問がありましたら、お気軽にどうぞ。お手伝いできることがあれば喜んでお答えします。

とクエリを閉じました。

最初の回答の、”日本の郷土料理の一つであり、主に岐阜県や長野県などの山岳地域”部分がChatGPTで、何を材料にどう推論して導出されたは不明です。この点と二番目の回答で直ちに回答を翻した部分は非常に興味を引く挙動です。

(根拠があったか否かは判りませんが、)外見的には問い合わせに対して尤もらしく根拠のない回答を出す...身近に実在する人物にも似て妙な人間らしさを感じてしまいました。ただ、誤りを直ちに、謙虚に正す姿勢は評価したい処です。正に、

過ちては改むるに憚ること勿れ

を実行していて”少しは見習ったらどうなんだ”と指摘したい輩は至る処で見かけます。

又、曖昧な情報については、万能の免罪符である

”知らんけど”

を回答の末尾に付加する、そういった新機能を追加する必要性を一連のクエリを通じて感じた次第です。徐々に身近の誰かに似てきますが...