とコメントアウトしてみるとwlan0には192.168.0.8のIPアドレスが割り当てられていました。これはルータのDHCP機能による自動割り当てです。
どうもwlan0の固定IPアドレスの割り当てが正常ではないように思われました。/etc/dhcpcd.confと/etc/network/interfacesが適切に連携していないのでは、と推測しました。
/etc/network/interfaces内の記述を全てコメントアウトして/etc/dhcpcd.confのみで
denyinterfaces wlan0
interface wlan0
static ip_address=192.168.1.11/24
static routers=192.168.1.13
static domain_name_servers=192.168.1.13
interface wlan1
static ip_address=192.168.0.10/24
static routers=192.168.0.1
static domain_name_servers=192.168.0.1
とすればwlan0のIPアドレス固定化は可能なんでしょうが、ではアドホックモードの設定
wireless-channel 6
wireless-mode ad-hoc
wireless-essid zero-w3-ad
は何処に記述すればいいのか....
実際、上記リンクに従って/etc/network/interfaces.dディレクトリ内にファイルwlan0を作成し、そこに/etc/network/interfacesに記述していた内容を移すことでようやくラズパイゼロWとPCの、ルータを介さない直接通信が確立できました。
上記エントリを公開してくださった方々に感謝申し上げます。
/etc/network/interfaces.d/wlan0の内容は
auto wlan0
allow-hotplug wlan0
iface wlan0 inet static
address 192.168.1.11
netmask 255.255.255.0
static routers=192.168.1.13
static domain_name_servers=192.168.1.13
wireless-channel 6
wireless-mode ad-hoc
wireless-essid zero-w3-ad
です。$sudo rebootで再起動すれば
wlan1でルータ経由、wlan0ではルータを経由しない直接の、PCからのssh接続が可能となりました。当たり前ですが、ifconfigコマンドで確認するとwlan0には192.168.1.11(Mode:Ad-Hoc)、wlan1には192.168.0.10(Mode:Managed)のIPアドレスが割り当てられていました。
この状態でPC側の接続設定もアドホックモードとしてIPアドレスを例えば192.168.1.13と固定することで192.168.1.xのネットワークとしてPC-ラズパイ間の通信を確認しました。
本来であればこれで当初の目的は達成できたわけですが、192.168.0.x(ルータ経由)と192.168.1.x(ラズパイ直接)へのネットワークインターフェイスを切り換える際、PCの再起動を強いられることが判明しました。192.168.0.xへの接続から192.168.1.xへの接続変更はできるのですが、その逆はいちいちPCを再起動する必要がありました。煩わしさが付き纏います。
加えて、モバイル用途を意識し、Kindle Fire HD8からラズパイに接続しようとした場合、アドホックモードでは容易ではないことも判りました。現在Kindle Fire HD8に搭載されているFire OSでは、Wi-Fi設定においてKindle Fire HD8のIPアドレスは常にDHCPからの自動設定でIPアドレス固定の選択肢が用意されていませんでした。(rootを取ってゴニョゴニョすればできるようですが...)
Kindle Fire HD8からラズパイへのアクセスを可能にするにはラズパイにIPアドレス付与機能、即ちルータ機能を持たせる必要があります。これは最初に躓いたhostapdやisc-dhcp-serverを動かせばいいわけです。
/etc/network/interfacesで足踏みしたことに比べ、こちらは何ら問題なく、/etc/network/interfaces.d/wlan0を、
auto wlan0
allow-hotplug wlan0
iface wlan0 inet static
address 192.168.1.11
netmask 255.255.255.0
static routers=192.168.1.13
static domain_name_servers=192.168.1.13
に変更し、
/etc/hostapd/hostapd.conf
/etc/dhcp/dhcpd.conf
/etc/default/hostapd
/etc/default/isc-dhcp-server
の設定変更であっさり動作を確認できました。
下写真はモバイルバッテリーで起動したラズパイと、ラズパイ内蔵カメラの画像を表示させたKindle Fire HD8です。
その後、/etc/network/interfaces.d/wlan0内の、
allow-hotplug wlan0
を
#allow-hotplug wlan0
として、Kindle Fire HD8からラズパイへの接続を確立した状態で、外付けの無線LANアダプタを取り付けた所、ルータ経由でラズパイに接続できることも確認しました。wlan1は立ち上がっているようです。
取り敢えず、当初の目的は達成できました。田畑を含む屋外、若しくは屋内であってもルータがなくネットに接続できない環境下でも、防犯カメラとしてラズパイを活用できそうです。
次は車載化を目指します。いずれ、多分、機会があれば...