2017年12月18日月曜日

懸案

未だ完全な解決には至らないものの、一定の進捗が確認できました。

油跳ね、煙、匂いの心配をすることなく、”自宅内でホルモンを焼きたい”という願いは古今東西、全国津々浦々、老若男女を問わず根強くあります。

油跳ね、煙、匂いに対し、十分満足にとはいかないまでも、まぁ支障なく自宅でホルモンを焼くことを可能たらしめるに至った経緯を備忘録として記しみようかと。

焼肉店で煙や匂いを気にすることなく焼いた状態には及んでいないのは勿論です。大なり小なり検討を加えた、道具?、器具?、装置?を列挙します。より優る手法を御教示、御指摘頂ければ幸いです。

火事を起こさないことは必須条件です。

初めて自宅でホルモンを焼いてみたのは今から二十年以上前のことです。使用した器具はいわゆるホットプレートでした。経験ある方には御存知のことですが、何の対策も講じないまま漬けダレで味付けさたホルモンを焼いた結果、その脂の飛散たるや....

油煙対策として、部屋の換気扇を廻してはいたものの、フローリングの床は飛散した脂でテカテカになりました。匂いについては、食後直ぐは嗅覚が慣れてしまっていて感じなかったのですが、翌々日まで残ったでしょうか。換気扇の効果など無きに等しく、ホットプレートから発する強大な油煙になす術もなく、脂が飛散するがままに焼き続ける他ありませんでした。

爾来、ホットプレートでホルモンを焼くことは封印されました。

その後、ごく稀に、キッチンのガスコンロを熱源にフライパンに蓋をして焼いてみるものの、蓋を取った時の脂の飛散は激しく、何より強い”コレジャナイ感”を抱いていました。

片時もは言い過ぎですが、”着座して焼きながらホルモンを頬張りたい”この願いが念頭から離れることはなく、試行と思考を続けました。

まず、安易に所謂卓上のカセットコンロと焼肉用プレートの組み合わせを試してみました。中心が丘のように盛り上がったジンギスカン鍋と同様に加熱によりホルモンから溶け出た脂が排出、分離されればいいんじゃないかと。

市販の焼肉用プレート他を試してみました。それは十年以上も前の自宅の話です(リンクに意味はありません)。

まず最初に試したのは”プログレード セラミック グリル(フッ素焼き網)”という焼網です。


ホーロー加工の受皿に、セラミック加工の中網を敷き、その上にフッ素樹脂加工の施された上網を載せた構造になっています。カセットコンロのガス火によって加熱された中網から発せられる遠赤外線がホルモンをじっくり焼き上げる...そんなイメージでした。溶けた脂を受皿に落とすことで脂ハネや煙の発生は抑えられるだろうと。焼肉店のグリルのようにガス火に脂が落ちることもないので、引火して炎上することもないはず...

カセットコンロと受皿の間に挿入するスタンドも付属していました。これは受皿とガス火の間隔を離すことで上網に加工されたフッ素樹脂の熱分解を防ぐためだろうと。上網とガス火が離れていても、ホルモンを焼き上げるのに十分な遠赤外線を中網のセラミックが発するはず、と妄想していました。加えて、注意書きには”1時間以上の連続使用はしないでください”とか、”火力は中火、もしくは弱火でご使用ください”とありました。否が応でも強力な遠赤外線の放出を期待させたわけです

で、その結果は.....
焼けねーーっ
脂跳ねの心配は確かにありませんでした。何しろいつまで経っても焼けませんから。 野菜も含めてです。スタンドやら受け皿で食材が熱源から離された上、中火か弱火...最後は強火にもしましたが。焼けるには火力があまりに弱く、焼き網としての機能を何ら果たしませんでした。

”1時間以上の連続使用はしないでください”?1時間も網の上に乗せた生の材料を見つめ続けることなどできません。”しないでください”ではなく、”できません”。用意したホルモンは、キッチンのコンロでさっさと焼いて頂きました。フライパンを使用してですから、勿論、脂を飛散させながらも...箱に戻した上記焼き網を再び箱から出すことなく今日に至っています。

本当に遠赤外線は放出されていたのでしょうか。疑念は未だ払拭できていません。

次に試してみた器具はイワタニのフッ素加工 焼肉プレートです。元々、イワタニのカセットコンロ専用のアクセサリです。保有している他社のカセットコンロで使ってみて、具合がいいようならイワタニのカセットコンロに買い換えるのもありかなと。



ドーナツ状に加工された受皿の外周部に水を入れ、中央部がやや盛り上がったフッ素樹脂加工のプレートを載せる構造になっています。受皿は中空となっているためコンロからの熱は遮られることなく上部のプレートに伝えられ、食材が加熱されると。この時プレートはややドーム状となっているため、食材の漬けダレ、滲みだした脂を外周部へと流し、刻み込まれた細長い穴から受皿に落とす、そういった算段です。

ジンギスカン鍋の鉄板より積極的に漬けダレや脂を分離してハネや煙の発生を抑える、ということなんでしょう。

使用した結果としては、ホルモンを焼くには全く不十分というものでした。プレート上で、実質的に食材が加熱される部分が狭すぎます。ドーナツ状受皿の外周部には水が張られていますから、プレート外周部では水の層を介して熱が食材へ伝わることになり焼けません。食材が加熱されるのは水の層で熱が遮られない中央部のみです。直径15cm程度の丸皿に焼肉用の食材が一体どれだけ載せることができるか...一人焼肉ならまだしも、複数人で焼肉をするには不向きです。

煙も出ますし、脂も跳ねます。食材が焼ける中央部には孔がありませんから。中心から外周へ向けて傾斜はついているものの、食材の漬けダレ、滲みだした脂が速やかに除去されるというわけでもなく、小さな中華鍋をひっくり返してドーム状の頂きでホルモンを焼いているようなものでした。受皿の水が時間と共に沸いて減っていくのも気になりますし、コンロからの熱エネルギーが、”受皿に張った水を沸かすのに消費される”のも、なんだか効率的ではないなぁと。

結局、最初に載せたホルモンを焼いた後、残りはやはり前回と同様にキッチンのフライパンで焼きました。該プレートでちまちま焼くということは、長時間煙を発生させ、脂を飛散し続けるということですから。

このプレートも箱に収納されたまま今日に至っています。

以降、これ以上ホルモン向け器具の不要品を積み上げていくのを避けるべく、長い熟考の潜伏に入ります。


懸案2に続けます。

0 件のコメント:

コメントを投稿