2015年3月29日日曜日

抵抗

過日、昼食でもと、寿司屋を訪れた時のことです。高級店でも回転寿司でもなく、ランチセットの用意がある、いわゆるフツーの町の個人店です。

カウンターの向こうで主人が寿司を握って盛り込む間、小上がりで配膳を待っていました。で、何気なく主人の方に視線を移した時、手にポリの手袋をはめているのを見たわけです。

スーパーの惣菜売り場の向こう側で、おそらくパートの人達が惣菜をトレイに盛り込む時と同じく、ポリの手袋をはめ、ズレ止めの輪ゴムを手首にしていました。

寿司屋で職人がポリの手袋をはめて寿司を握る...軽い驚きを禁じえませんでした。庶民向けの店ということも理由にあったのでしょうか。よくわかりません。

その時は、衛生面で苦情でもあったのかと訝しげに思いながらも稀なことだと捉えていました。寿司屋に入って、寿司を素手で握られることに抵抗があるものなのか、といった思いでした。

その後、つい先日ですがある回転寿司屋に入りました。昼時ということもあったのでしょうか、寿司は流れていませんでした。ランチのセットを頼み、その後追加で適当に注文して握ってもらったわけです。

で、この店でも寿司を握っている職人の手にはポリの手袋が...

いや、ことさらポリの手袋をはめて寿司を握ることを否定するつもりはなく、衛生上からはむしろ好ましいのでしょう。

ただ...寿司屋としてどうなんだろう、しっくりこないという話です。特段、ポリの手袋をはめて寿司を握ることをあげつらうつもりはなく、私の頭が硬いだけかもしれませんが。

思い起こせば、ホテルのレストランでローストビーフが切り分けられる時、ポリの手袋をはめた手が塊肉を押さえている姿を見ていました。テレビの飲食店紹介番組でも、和洋を問わず、又、個人経営であるか否かに関わらず、ポリの手袋をはめた手を見かけるのは珍しくありませんでした。

これが店側の発意によるものか、客からの要望なのかは存じませんが、寿司屋に限って堅苦しさ似た印象を抱いてしまいます。

それなら、寿司屋に入らなきゃいいじゃないか、そんな思いが過ぎります。

もはや、粋とか野暮といった次元を超えている?、踏み外しているようにも受け止めてしまいました。
どうなんでしょうか。確かに衛生面に配慮していると言われればその通りなんですが、他に重視すべき部分が置き去られているように思えてなりません。

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