2013年7月15日月曜日

暴走

――音楽が続く限りはダンスをやめようとしない――

リーマンショックの回顧で頻出する言葉です。


日々の食料品を求めて西友によく赴きます。特段、避ける理由はなく、むしろ大手流通の中では気に入っています。
ただ...

西友、「国産うな重」を"土用丑の日"に向けて値下げ

強い違和感を感じています。

街道の大手牛丼チェーン吉野屋すき家では鰻丼、鰻弁当の消費を煽るのぼりが旗めいています。

私のメールにはヤマナカから予約を促すメールが配信されてきます。

成城石井では値引きシールが貼られ、見切り価格で蒲焼きが販売されています。

鰻は絶滅が危惧されている食材ではないのか?

小売や外食による加工、流通の工夫なのかもしれません。マダガスカル、フィリピン、タスマニア産シラスの利用、養殖地と産地の分別による結果かもしれません。

ただ、ジャポニカ種を含む近縁種について絶滅危惧種指定への検討が進められているはずです。

ニホンウナギ「絶滅危惧種」検討 国際自然保護連合が来月会合

私はメディアに踊らされているのでしょうか。いずれにせよ整合性のなさを感じます。


喰うなというつもりはありません。ただ、喰い散らかすのではなく、節度を持って丁寧に味わえないのか、と思ってしまいます。

提供する側も鰻そのものの価値を十分引き出しているのか、首を傾げます。

メディアには消費を過剰に煽るなと...土用丑の前に、鰻養殖の一大産地を抱える地域の首長が、旨そうに鰻を頬張る姿を報道するのも如何なものか、と考えます。

資産バブルははじけた後でバブルだったと認識されます。鰻も喰い尽くして絶滅してみなければ、価値が実感できないということでしょうか。

自由主義経済の限界、私達の自律性の欠如を懸念します。

やっぱり鰻は旨いなぁ」

鰻を喰う度に毎度毎度呟いています。私はあと何本の鰻を味わえるのか、そんなことはわかりません。ただ、呟く機会が消失してしまう、鰻が幻となってしまう事態は是が非でも回避すべきです。

秋田沖の鰰、島根、鳥取沖のズワイガニのような管理システムが導入されることを願ってやみません。