2020年10月7日水曜日

顛末

 猛暑になるといろいろ壊れます。

自分自身も壊れつつある中、ノートPCが動作不良に陥りました。現在、ようやく復旧に至りましたがその過程を備忘録として記します。

復旧に際し、先行事例を検索しましたが見つけられませんでした。同様の例も検索した処、

該ノートPCはThinkPad Edge 14でOSとしDebianを使用しています。購入後、真っ先にインストール済みのWin7を削除、Debianをインストールして使ってきました。このPCではDebian 6.0 (Squeeze)から、Debian 7 (Wheezy)→Debian 8 (Jessie)へとアップグレードしていますから、それなりに酷使してきたことになります。

全ての作業はDebian上のGUI(KDEデスクトップ)で行っています。以前、ラズパイを弄った際もKDE上で起動したターミナルエミュレータから接続していました。

このPCの動作不良の状況はフリーズでした。電源投入で Linuxに続いてX Windowが起動、GUI環境へのログイン画面が現れます。ここからKDEデスクトップ環境にログインするわけです。KDEデスクトップ環境へのログインまではできるのですが、そこから何か操作するとカーソルがフリーズします。そうなるとPCのタッチパッド操作もキーボードからの入力も不可能となります。

フリーズする操作は特定できませんでした。個人のプロファイルを読み込むウォレットへのパスワード入力、WiFiルータとの接続、Chromeの起動といった、GUI環境へのログイン後の様々な操作でフリーズが発生しました。

一旦フリーズが起きるとにっちもさっちも行かなくなります。Xの再起動([Ctrl]+[Alt]+[Bs])、OSの再起動([Ctrl]+[Alt]+[Del])も実行不可能でした。[Ctrl]+[Alt]+[F1/F2/F3...]でもCUIによる仮想端末にも切り替えられず...結局、マジックSysRqキー([Ctrl]+[Alt]+[PrtSc]+[B])で強制再起動する以外に手段を見い出せませんでした。この操作は、リセットボタンによる強制的な再起動をソフトウェアスイッチで行うに等しく、できれば避けたい対処です。

実際、該操作で再起動を行うと起動時にファイルシステムのチェックfsckが行われます。このノートPCを使う以前、ファイルシステムはext2でした。当時、こういった強制再起動でfsckがかかるとファイルが破損していることが時折ありました。その後、ext3、ext4と開発が進むに従い修復不可能な破損に遭遇することはなくなりました。が、そうは言っても稼働中のPCのコンセントを引っこ抜くようなものですからファイル破損の恐れを考えれば躊躇する操作であるのは間違いありません。

で、ここからの復旧を試みたわけです。

まず、最初に排熱ファンの異常を疑いました。というか決めつけてしまいました。これは、”Linuxではフリーズは殆ど起こらないはず”、”GUI環境へのログインでフリーズする”から原因はハードウェアにある、と判断したことによります。(結果としてこの推察は誤りで復旧まで遠回りすることになりました。今振り返れば、LinuxがフリーズしないというのはCUI環境での話であり、排熱ファンの異常であればフリーズではなく、CPUの熱暴走で電源が落ちるか強制再起動がかかったと思われます。)

勿論、”ThinkPad”、”フリーズ”、”Linux”、”KDE”辺りの語で検索しましたが、有用な事例は見つからず、そのまま排熱ファンの交換へと進みました。

検索してみるとThinkPadの排熱ファン交換は、全く同じ機種ではないもののいくつかの先行事例がありました。下写真はそれらを参考にPCの裏蓋、続いてファンユニットを取り外した状態です。

ファン・アセンブリーの取り外しと取り付け - ThinkPad Edge 14 および 15


下写真は取り外したファンユニットです。




引っくり返すとファンだけ取り外すことができました。このファンだけ手配できれば入手、交換してできあがり、という目論見でした。ファンには”Panasonic UDQF2ZH82FQU DC5V 0.21A 1201M2"と記してありました。この品番や、ThinkPad edge 14 CPUファンで調べてみた処、Panasonic製は入手不可能のようですが、互換品としてDelta KSB06105HA-AG35が入手できるようです。


うーん、これは純正部品としてLenovoに採用されている部品なんでしょうか。そのまま交換して問題ないのか否か...検索してみるとデルタ電子という台湾の電子部品メーカ製のようです。自分が知らないだけで、真っ当なメーカのようです。純正部品かは不明ですが、まぁ、大丈夫だろうと判断して購入、交換しました。

互換品ですから何ら支障なくファンの交換は完了し、下写真のようにファンユニットをPCに組戻しできました。
ただ、取り外したPanasonic製ファンの埃を取り除いて見た処、ファンが全くスムーズに回転するのが少し気掛かりではありました。無駄な作業だったか?

ともあれ、PCを元の状態に戻し、電源投入、OS起動、ログイン画面からデスクトップ環境にログイン...

フリーズ

...ファン交換は徒労でした。

その後、無線LAN部分のハードウェア的な異常を疑い、有線LANで接続するもデスクトップ環境にログインでフリーズ...

残るはHDDの物理的な破損かと、データのバックアップ、HDD交換、システムの再インストールを考え始めた際です。もう少し不具合についての情報が何か得られないかと少し弄ってみました。

その結果、どうやらCUI (キャラクター・ユーザー・インターフェース)なら使える、電源投入時に古いバージョンのkernelを選択すれば(フリーズしないわけではないが)多少はマシ、ということが判りました。

で、まぁ、新しいHDDを手配しても届くまで少し時間がかかるだろうし、Debianのアップグレードを試してみるのも全くの無駄骨ではないだろうと。

ここから涙目の作業に入っていきます。

流れとしては、これまで使用してきたDebian 8 (Jessie)をまず最新の状態にして次バージョンのStretch、更にはBusterにバージョンアップしていくわけですが、現在のバージョンからは不可能です。フリーズするわけですから。

それならばと、古いバージョンのkernelで起動してデスクトップ環境にログイン、X window上の端末から

#apt-get update

#apt-get upgrade

#apt-get dist-upgrade

#apt-get autoclean

#apt-get autoremove
を行った後、

#vi /etc/apt/sources.list

で編集へと進みました。sources.list内でjessieと記されている部分を全てstretchに置換。再度、

#apt-get update

#apt-get upgrade

を行うと。順当に進めばこの操作だけでDebian Stretchへのバージョンアップが完了するはずなんですが...そうは簡単にバージョンアップさせてもらえないわけです。

パッケージの依存関係を保持する範囲内でのアップグレードである、#apt-get upgradeまでは問題ありませんでした。

#exit

に続けてOSの再起動後もデスクトップ環境へのログインが可能でした。

その後パッケージ構成の変更、つまり、新規にDebian Stretchに採用された、或いは外れたパッケージ追随した依存関係の変更を伴うアップグレードである、#apt-get dist-upgradeを行った処...

様々なエラーメッセージが表示されました。最初は、

”システムにサンドボックスユーザー「_apt」はありません。権限を削除できません”

が...全く心当たりがありません。検索して、

#adduser _apt --force-badname

で解決できました。どうやらStretchへのアップグレードに伴う変更のようです。

#apt-get update

して次は、

公開鍵を利用できないため、以下の署名は検証できませんでした

と表示されアップデート失敗。で、

#apt-key adv --keyserver keyring.debian.org --recv-keys PUBKEY_ID

とか、

#gpg  -keyserver keyring.debian.org -recv-keys PUBKEY_ID

とかやって、

#apt-get update

の後

#reboot

で再起動した結果、GUI環境にログインできなくなりました...どこかで下手を打ったようです。

抽象的には二歩進んで三歩目を踏み出そうとしたら、八歩後退といった状況です。ログイン画面は現れていますがログインすべきデスクトップ環境が消失しています...今振り返れば、#apt-get dist-upgradeでアップグレードに失敗してJessieで採用されてたデスクトップ環境関連のパッケージが消失したということなんでしょう。

にっちもさっちも行かなくなって立ち往生です。取り敢えず、[Ctrl]+[Alt]+[F1]でログイン画面を切り替えrootでCUI環境にログインしました。ログインはできるようですがネットワークには接続できないようです。

CUI環境で復旧、アップグレードするのか...久しぶりすぎて忘れています。GUI環境からホットプラグで接続するのが当たり前のようになっていましたから。

#ping google.com

も応答なしです。

#ifconfig -a

でネットワークインターフェイスの状態を確認しようとすると文字化け...えーと。

#printenv

で環境変数を確認して

#LANG=C

で言語を英語に設定と。再度、

#ifconfig -a

してみるとどうやらネットワークインターフェイスeth0が起動していないようです。

#ifup eth0

に続けて

#ping google.com

で応答がありました。どうやら接続できたようです。

#cat /etc/apt/source.list

でリポジトリがStretchになっているいることを確認して、

再び、

#apt-get update

で、今度はChrome関連でエラー....

W: 署名照合中にエラーが発生しました。リポジトリは更新されず、過去のインデックスファイルが使われます。GPGエラー: http://dl.google.com/linux/chrome/deb stable Release: 公開鍵を利用できないため、以下の署名は検証できませんでした: NO_PUBKEY.....

W: http://dl.google.com/linux/chrome/deb/dists/stable/Release.gpg の取得に失敗しました 公開鍵を利用できないため、以下の署名 は検証できませんでした: NO_PUBKEY ...

身に覚えがないエラーです。そもそも/etc/apt/source.listにdl.google.comを追記した記憶がありません。

#cat /etc/apt/source.list|less

でsource.listの内容を調べましたが、dl.google.comの記述はありませんでした。と、思ったら与り知らぬ内に/etc/apt/sources.list.dディレクトリが作成されていてそこにgoogle-chrome.listのファイルが自動で作成されていました。このファイル内に記述されていたhttp://dl.google.com/linux/chrome/debがエラーの原因のようです。検索して、

#wget -q -O - https://dl.google.com/linux/linux_signing_key.pub | apt-key add - 

で解決、再度、

#apt-get update

続けて

#apt-get update

#apt-get upgrade

#apt-get dist-upgrade

を実行。その結果は、

E: 未解決の依存関係です。'apt --fix-broken install' を実行してみてください (または解法を明示してください)。

というエラーが...指示通り

#apt --fix-broken install

を実行後

#apt-get update

#apt-get upgrade

#apt-get dist-upgrade

を繰り返しました。今度は

処理中にエラーが発生しました:
/var/cache/apt/archives/mariadb-server-core-10.1_10.1.45-0+deb9u1_amd64.deb

心が折れそうです。再度、上記エラーについて検索して、

#dpkg -i --force-overwrite /var/cache/apt/archives/mariadb-server-core-10.1_10.1.45-0+deb9u1_amd64.deb

を実行。そう言えば、DebianのバージョンがJessieからStretchへと移行する際リレーショナルデータベース管理システムがMySQLからMariaDBにパッケージが変更されたことを見たか、聞いたかしたような...定かではありませんけど。

もう一度、

#apt --fix-broken install

を指示され、

#apt-get upgrade

#apt-get dist-upgrade

を実行。あれっ。エラーが出ない...上手くいったようです。

これで

#reboot

した処、無事ログイン画面が表示され、KDEのデスクトップ画面にログインすることができました。ようやくJessieからStretchへのアップグレードが完了しました。めでたし、めでたし。

この後、StretchからBusterへとアップグレードしたわけですが、

#vi /etc/apt/source.list

でstretchをbusterに置換、

#apt-get update

#apt-get upgrade

#apt-get dist-upgrade

で全く滞りなく完了しました。

問題は元々の動作不良、フリーズですが、作業が完了した八月中旬以降十月初旬の今日まで前述したようなフリーズは起こっていません。不具合の原因はソフトウェアにあったのかもしれません。まぁ、取り敢えず落着ということで。

2020年10月4日日曜日

亡国

日本学術会議の新会員任命に際し、学術会議の推薦者105名のうち、6名の学者が任命されなかったことについて菅政権に各方面からの批判が集中しています。


憲法で保障された学問の自由への侵害とか、政府や社会に対し科学者の立場から様々な意見、提言を行うに当たってその独立性が損なっている、ということが批判の理由です。

前者については、”直ちに”侵害していることを示す実例が思い当たりませんのでさておきます。しかしながら、後者については明らかに該当していると考えます。学術会議を御用組織化して、政府の都合に合わせて科学者の権威を利用しよう、という菅政権の意図が明らさまです。

これに対しこの任命見送りは問題ではないという印象を抱かせる声も少なからず散見されます。例えば、
1.学術会議は国庫からの予算拠出による組織であるから行政府の長による任命権の行使は当然

2.学術会議側の会員推薦のプロセスや理由の不透明性

3.学術会議の存在意義や役割 

といった部分で任命見送りの妥当性が印象付けられています。このうち、2.と3.話のすり替えです。今回の新会員候補6名の任命見送りとは別の話であって、問題があったとしても別途議論されるべきです。

で、1.の任命権の行使は当然か、という話になります。ここで、それでは行政府の長は誰によって任命されるのかとなると、
〔天皇の任命行為〕
天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。
2 天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。(日本国憲法 
第六条)
と定められています。では、任命権を持つ天皇は任命を拒否できるのかというと、
〔天皇の権能と権能行使の委任〕
天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。(日本国憲法 第四条)
とあって任命しないということは
あり得ないわけです。

翻って、本騒動の場合はどうでしょうか。日本学術会議法には、
日本学術会議は、二百十人の日本学術会議会員(以下「会員」という。)をもつて、これを組織する。
2 会員は、第十七条の規定による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する。
(日本学術会議法 第七条)

 とあって、

日本学術会議は、規則で定めるところにより、優れた研究又は業績がある科学者の うちから会員の候補者を選考し、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣に推薦するものとする。(日本学術会議法 第十七条) 

と、推薦の規定が定められています。従って、”任命しない”は、即ち、”学術会議の推薦を認めない”ことを意味しますから、任命しない理由と推薦した理由の突き合わせははされて然るべきです。会議による選考の否定に他ならないわけです。

又、職務、及び、権限の章で、

日本学術会議は、独立して左の職務を行う。
一 科学に関する重要事項を審議し、その実現を図ること。
二 科学に関する研究の連絡を図り、その能率を向上させること。(日本学術会議法 第三条)

と定められていて、ここに”独立して”の語を認めることができます。この部分が、内閣総理大臣の指揮命令から独立して、とか、政府から独立して、を指しているとの理解です。一部報道にあるように”明示的”に記されてはいませんが、政府のドメイン(go.jp)下にある日本学術会議のサイトには、

日本学術会議は、科学が文化国家の基礎であるという確信の下、行政、産業及び国民生活に科学を反映、浸透させることを目的として、昭和24年(1949年)1月、内閣総理大臣の所轄の下、政府から独立して職務を行う「特別の機関」として設立されました。(日本学術会議とは)
とありますから、政府の公式見解です。

少し逸れますが、法文内の”独立して”には非常にあっさりした印象を受けました。そこで、政府から比較的高い独立性を有する他機関について調べてみました。
日本銀行の独立性
(日本銀行の自主性の尊重及び透明性の確保)
日本銀行の通貨及び金融の調節における自主性は、尊重されなければならない。(日本銀行法 第三条) 
(業務の公共性及びその運営の自主性)
日本銀行は、その業務及び財産の公共性にかんがみ、適正かつ効率的に業務を運営するよう努めなければならない。(日本銀行法 第五条)
とあるのですが、第四条で
(政府との関係)
日本銀行は、その行う通貨及び金融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない。(日本銀行法 第四条)
とあって玉虫色の印象を持ちました。

会計検査院の独立性
会計検査院は、内閣に対し独立の地位を有する。(会計検査院法 第一条)
しっかり明記されています。
人事院の独立性
(人事院)
内閣の所轄の下に人事院を置く。人事院は、この法律に定める基準に従つて、内閣に報告しなければならない。(国家公務員法 第三条)
上記法文内にある”内閣の所轄の下”は、
「所轄の下」とは、内閣に属する ものの、内閣の直接の指揮命令を受けず、独立してその職権を行使することをいいます。(内閣から独立した専門機関 ~人事院の位置付け~)
とのことです。”内閣の所轄の下に”と日本学術会議法で規定されている、
日本学術会議は、内閣総理大臣の所轄とする。(日本学術会議法 第一条2)
の意味の違いがよく解りません。同じ意味なんでしょうか。
公正取引委員会の独立性
公正取引委員会の委員長及び委員は、独立してその職権を行う。(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第二十八条)
日本学術会議法に記された法文に最も近い表現です。独立の説明は、
公正取引委員会は,この行政委員会に当たり,委員長と4名の委員で構成されており,他から指揮監督を受けることなく独立して職務を行うことに特色があります。(公正取引委員会の紹介)

とありますから、学術会議の”独立”も”他から指揮監督を受けないこと”で間違いないはずです。

ちなみに上記、いわゆる独禁法には、
公正取引委員会は、内閣総理大臣の所轄に属する。(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第二十七条○2)
との記述があり、前述の”所轄の下に”、”所轄とする
”、”所轄に属する”は各々別の意味で使われているのか依然不明ではあります。

話を戻して、以上の他の機関の”独立”を照らし合わせれば学術会議の独立とは、”他から指揮監督を受けないこと”とみるのが妥当です。で、今回の政府による任命見送りは学術会議の判断に対する指揮監督であり、日本学術会議法に抵触する行為に相違ない、と考えます。

但し、独立にはやはり責任は伴いますし、監査の義務付けは抜きにはできません。本来、事実と論理のみに従い、学者の良心に基づく合理的な判断、行動がなされることが理想ではあります。事実に反したり理不尽な行為には毅然と異を唱える姿勢を望みたい処です。ただそうは言っても、機関の自律性に対する過度の期待は抱くべきではないと考えます。やはり、暴走や過ちの恐れ、独善性を排除する機能、仕組みは必要です。

その辺り、学術会議も含めた独立性が付与された各機関の監査、生産性評価が未だ十分ではないような印象は否めません。


さて、ここから少し違った、斜め上を向いた視点から学術会議新会員の政府による任命拒否問題について記します。

社会に変革をもたらすような卓越した知は、自由から創出され、それが更に大きな自由の獲得に繋がっていく、と考えています。私見です。知に対する探究心は自由の追求心と根源的には通底している、と捉えています。

つまり、自由が制限された独裁国家では卓越した知は生まれない、ということです。いくつかの国が思い当たります。そしてそれは他国に限った話ではありません。

ここ数年間、
政府と日銀のアコード
検察官の定年延長
内閣法制局長官挿げ替えによる憲法解釈の変更
内閣人事局による人事院の独立性の毀損
法人化による予算面、運営面での大学の独立性の毀損
独立性を尊重すべき機関に対する政府の介入姿勢を目の当たりにし、今度は学術会議か、と。新たな知の創出に大きな足枷となってしまうことを危惧します。

2020年9月22日火曜日

法螺

――恐れ入りますが、お使いの利用環境ではご利用いただけません。――

一体何なのでしょうか、このオンボロシステムは...使えなさに呆れています。

国勢調査が始まりました。昨日、マスクを着用した調査員から調査票を受け取りました。調査票の提出は義務だとのこと。

日々、新型コロナウィルスの新規感染者が報告されていて、巷間ではテレワーク、オンラインとかリモートなんとかとか喧しいわけです。こんな御時世に調査票を手渡し?といったちぐはぐ感が否めません。感染の危険性を云々するつもりはなく、単に効率面から、せめて調査票のポスト投函位で十分事足りるんじゃないか、ということです。

で、今回の調査からインターネット経由での回答、紙の調査票を郵送で提出、又は調査員に提出と、回答方法の選択肢が拡がったようです。(前回の調査で既にネットでの回答は可能でした。認識不足でした。)

今回は対人接触を避けるネット回答が重視され、全回答に占める割合を50%(前回36.9%)に引き上げることを目指しているそうです。まぁ、ネットによる回答を特段避ける理由もなく、ネットで回答しようと始めた処、冒頭のメッセージです。

えーと、目標としている回答率を鑑みれば、ネットでの回答が望まれているのではないのでしょうか。その状況下で、”お使いの利用環境ではご利用いただけません。”はやる気を削ぎます。自分の利用環境はお呼びでない、と。回答そのものに対する意欲も減退し始めました。

とは言っても、踏みとどまりました。取り敢えず国勢調査コールセンターに問い合わせてみました。こちらの環境(Debian+Google Chrome)を伝え、OSは対応外だがブラウザは対応しているはずだと。こういったWebブラウザを通じてコンテンツにアクセスする場合、ブラウザさえ対応していれば適応できるのでは、と推測してのことです。その回答は、

――確かに使えない環境があるという報告はあります。ただ、対処法をアドバイスできるだけの知識を有する人材を用意していない――

とのこと。時間の無駄でした。

少し考えてみた処、国勢調査の回答に利用可能なPCの環境は、

OSがWindows 7以上でブラウザがInternet Explorer 11/Microsoft Edge 42以上/Microsoft Edge(Chromium) 81以上/Google Chrome 72以上/Mozilla Firefox 65以上か、
macOS 10.12以上でブラウザがSafari 12以上とありました。

ブラウザの条件Google Chrome 72以上は満たしています。ですから、後はOSがWindowsであるという識別情報を送ってやれば利用可能になるんじゃないかと。つまり、Windowsになりすましてアクセスするということです。

試しにブラウザ識別情報を容易に変更できるKonquerorで、”識別情報を送らない”設定にして国勢調査のオンライン回答サイトにアクセスしてみると、
――ただいま、システムが混雑しています。
一度ブラウザを閉じていただき、しばらく時間をおいてから、再度ログインして回答を行ってください。――

と表示されました。使えそうです。ただ、”しばらく時間をおいて...”の文言もやる気を萎えさせます。

その後Google Chromeの、その他ツール→デベロッパーツール→More tools→Network conditions→User agentで、IE 11に設定して上記回答サイトにアクセスしてみた処、つつがなく回答完了と相成った次第です。

この回答しようという気を減退させるシステムに対し、自分に鞭打って頑張りました。当に国民の鏡と言っても過言でもないような気がしないでもありませんが気のせいかもしれません。


さて、釈然としない点をいくつか。

この国勢調査オンラインのサイトには、

厳重なセキュリティ
回答いただいた情報は、厳重なセキュリティで保護されているので安心・安全です。
とあるのですが、OSやブラウザをなりすまして回答できたわけです。それがセキュリティ上どう危ういのかは存じませんが、大丈夫なんだろうかと。

又、オンライン回答の最後にパスワードの入力が求められます。後で修正が必要になった時のためだそうです。

次に果たしてログインするかどうか分からないようなサイトにパスワードを設定?

こんなサイトに他のサイトと共有のパスワードを使うことはリスキーです。以前にも記しましたが、国勢調査の事務局になりすましたフィッシングメールを受信し、ついアクセスしてしまい反射的に金融機関やショピングサイトで使っているパスワードを入力してしまったら目も当てられません。固有のパスワードを設定してそれを控えておくのも無駄です。

結局、適当な文字列をパスワードに設定しましたが...忘れました。メモにも残しませんでした。これでフィッシングメールを受信しても問題ないわけです。覚えてませんから。

ちなみに、配布書類の封筒には、

”インターネット回答は9月14日(月)から10月7日(水)まで”

と記してありました。その一方で配布書類内の質問には、

”11 9月24日から9月30日までの1週間に仕事をしましたか”

と未来のことを過去形で問う謎の質問がありました。質問として適切なんでしょうか。勿論、回答はテキトーです。

”あなたは9月24日から9月30日までの1週間生きていましたか?”

と9月20日に聞かれても、

”アタマ大丈夫ですか?そんなこと分かるか、バーカ。”

としか答えようがないわけです。それなら9月30日以降に修正すればいい、という話になりますが、修正する気もありません。

パスワードを覚えていませんから。



2020年9月20日日曜日

負担

――大臣が各省でやれば今頃はもう終わって、みんな寝ている。前例主義、既得権、権威主義の最たるものだ。こんなものはさっさとやめたらいい――

これは、菅義偉内閣の初閣議後行われた各閣僚の初会見での河野太郎新行政改革担当大臣の言葉です。新閣僚が官邸に待機して午後11時ごろからリレー形式で行われた会見方式に苦言を呈したわけです。

この発言に橋下徹元大阪府知事や田村憲久厚労相等から賛同の意見が表明されています。どうでもいい話なんですが、20人の新閣僚が各省で会見するならばメディア各社は現在の20倍の資源を会見の取材に投入しなければならなくなります。

メディア各社と合意できるのでしょうか。まぁ、行政改革が河野大臣の職務であって、行政組織を効率化した結果生じる負担はメディア各社に押し付けても構わないということかもしれません。メディアの効率化は大臣の職務外ですから。

トータルの負担軽減にどれほど効果があるか疑問です。

やはりですね、各大臣が自らの所信をブログなりユーチューブで開陳すれば最も効率化が図れるのではないかと。各大臣が会見動画を作成して公開すれば、所信はメディアを介さずとも国民に直接届きます。編集で内容が歪曲されるリスクも軽減されます。質疑は掲示板でもツイッターでも双方向性が確保されたツールで賄えます。

そうなると、メディアが不要になって社会全体の効率化が進むわけです。前例主義、既得権、権威主義の打破は行政組織の改革だけでは困難です。前例主義、既得権、権威主義を利用した持ちつ持たれつの相補的関係が厳然とあるわけで、一方を正せば相応して他方も正されるのか、或いは正そうとしても他方からの介入によって暗礁に乗りあげるのか、興味深い部分です。

逼迫

なんとなくの印象で確証があるわけではないのですが、僅かながら物資について需給のタイト感を抱かせる状況に遭遇しました。

食品、特に加工食品についてです。一時(3〜6月)は外食向け需要が消失し供給過剰でした。そのあたりの過剰な流通在庫が解消されちつ、家庭向け内食需要が増加したのかもしれません。内容は異なれど人口が変わらなければ、国全体の食品の総消費量はカロリーベーでは変わらないはずです。

その一方で、原材料を輸入に頼っていれば同期間の物流の逼迫、需要の急減で生産活動も縮小していたはずです。その頃の生産量減少が顕在化し需給のバランスを供給不足の側にシフトさせているのかもしれません。

流通在庫が戻るまでの一時的な話かとは思いますが、少し注視してみようかと。

知らんけど。

2020年9月18日金曜日

安住

先日、立憲民主の執行部人事の公表日だったかと思います。自動車の運転中、ラジオから、

"国民のために我々は国会で政府と論戦していきます。”

といったような立憲民主幹事長?の発言を耳にしました。それが我々の仕事/使命/役割/職務といったような言葉も。

論戦が野党の仕事なのか?失言の誘導、挙げ足取り、論難も含むそういったパフォーマンスでしか自身の存在理由を示せないということなんでしょうが...

当に万年野党の気質極まれり、といった感があります。沁み付いたこの気質を拭い落とさない限り、野党の座に揺るぎなく安住し続けられます。良かった、好かった。

2020年9月11日金曜日

反復

1.合流新党の代表選出

2.敗残兵狩り

3.敗れた対立候補とその支持グループが冷や飯を喰わされ反主流派を形成

4.党議拘束を求める執行部支配に抗い、分党、若しくは解党

5.紆余曲折、いわゆる冷却期間を経て合流新党が結党

1.に戻る(以降無限ループ)