2016年10月21日金曜日

侵食

"神の雫"というワインを題材にした漫画が雑誌モーニング(講談社)で連載中です。

作品中に登場するワインの味わいを様々な絵と言葉で表現されても、バカ舌には共感も思い描くことも全くできません。めんどくさい漫画です。

で、タイアップ広告ってやつでしょうか。今週号(2016.11.3)で該漫画の作者がレギュラーソリュブルコーヒーと称されるインスタントコーヒーの味わいについて表現した漫画が掲載されています。クリームブリュレやガトーショコラとの取り合わせとか...

”料理の鉄人”で名を馳せた坂井宏行氏はネスカフェのボトルコーヒーを推しています。
「ラ・ロシェル」坂井宏行シェフが「ネスカフェ」を選ぶ理由
いや、ま、どうでもいいんですけど。自身のお店で提供されているんでしょうか...提供されていました。
これなら、私の店の料理に遜色のないアイスコーヒーです。コクが深いので、フルーツのペーストや蜂蜜で煮た生姜などを加えてもバランスがいい。爽やかでおいしいですよ
えーと、このラ・ロシェルという店は勿論存じませんが、供される料理はネスカフェのアイスコーヒーに見合ったもの、と理解すればいいのでしょうか。

こういった類の事例は枚挙に暇がありません。
「老舗の逸品 神田まつや監修 鴨南ばんそば」
祇園さゝ木 宇治抹茶ミルクレープ
イタリアンの巨匠落合務氏監修の本格的イタリアンスイーツのセット
カップ麺だったり冷凍ケーキだったり、更にはマンゴープリンの素まで...
1個約90円 辻口博啓監修ごろっと果実のマンゴープリン箱×32個
クーポン業者の商材やバルクで格安販売されているわけです。自身の名前がクーポン販売されていたり、まとめ売りされていることに抵抗はないのでしょうか。抵抗はないのでしょうか。 躍起になるほどの話でもなく、目くじら立ててもしょうがないのかもしれませんが。

食品に限らず、著名人の名を冠した製品には多くの場合”監修”の語で繋がれています。

監修とは、
著述・編集などを監督すること。また、その人。
であって、下リンクは一例です。
『猿田彦珈琲』監修とはどういう意味ですか?

スペシャルティーコーヒー専門店 猿田彦珈琲の知見からアドバイスを受けながら、共同で豆のブレンドから製法まで見直して生まれたコーヒーという意味です。
アドバイスを受けたことが監修であって、よく知りませんが高評価なんであろう猿田彦珈琲を再現した、近づけたということではないようです。全く言及していませんから。

権威商法とでも呼べばいいんでしょうか、監修商品とは商品の付加価値を嵩上げするために単に名前の威を借りたに過ぎない、と捉えています。

余りに氾濫する監修商品を目にしていると、料理携わる人物の目指す姿は、実は名前貸しなんじゃないかとすら思えてきます。斜めに見すぎでしょうか。

さて、ちょっと西友に行って見切り売りされているヤマザキのチョコレートケーキでも買ってこようかと、購買意欲を煽られたわけです。賞味期限の切れた、VドラッグのバローPBコーヒーと共にいただきます。

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