で、”ああ、あの辺りにうどん屋があったなぁ”と守山のうどん屋を訪れたわけです。当該店の味噌煮込みに触れているブログだったか、口コミだったかは、以前、目にした憶えがありました。
山本屋系ではない、街場の個人営業の店です。品書きの一つとして味噌煮込みがあって、醤油系のいわゆる”普通のうどん”など品揃えにあって当然、大丈夫だろう、といった心持ちで赴きました。
店の横壁には、”みそ煮込み”の大書、こげ茶色の暖簾にも白抜きで”みそ煮込み”の文字...まさか、味噌煮込みの専門店なのか?
ここまで来たからにはと、店内に入ってみれば、正に味噌煮込みの専門店でした。品書きにあるうどんは味噌煮込みのみ。玉子入りだろうが、もち入りだろうが、スパイス入りだろうが味噌煮込みだけです。後は、味噌煮込みに必須のごはんが盛りの大きさ違いで並び書かれていました。
軽い驚きと共に潔さを抱かざるを得ませんでした。まさか、こんな郊外に味噌煮込みの専門店があるとは。
そんな中、
”ああ、冷たいうどんね。”と安請け合いしたことを悔やみ始めて同行者に失望感を抱かせかけたその時、
”冷やしみそ煮込”の文字が目に入ってきました。 冷やしみそ煮込(?)...いや、正確にこの語だったか定かではありません。動転していたのでしょうか。ただ少なくとも、”冷やし”と”みそ”の文字は含まれていたはずです。
ま、そういったわけで味噌煮込みの専門店でありながら、冷たいうどんという希望を叶えることができ、信用を失わずに済みました。
夏季限定のうどんのようです。食べた本人によれば旨かったとのこと。ちらっと見た処、うどんの白さが際立っていたような...味噌ベースのツユを使ったぶっかけうどんだったのでしょうか。今年、このうどんは後数日でお終いらしく、味を確かめること儘なりません。ただ、来夏に訪れたとしても、冷やしを頼むか否かは判りませんが...
当然、私はオーソドックスな味噌煮込みと御飯を頂きました。専門店を標榜するだけあって、玉子にかしわ肉、かぼちゃの天ぷらと共にコクのある味噌出汁を味わいました。うどんは上記有名店よりやや細目ながらしっかりとした噛み応えがありご飯が進みました。
当初、味噌煮込みを食べるつもりで訪れたわけではなかったのですが、思いがけず旨い味噌煮込みに邂逅致しました。
該有名店に比肩し得る、勝るとも劣らない味噌煮込みじゃないかと、満足した次第です。
ところで、山本屋系の味噌煮込みうどんですが、うどんの昼食として捉えた時、千円超という価格を、少なからぬ方が安くは無いなぁと感じるところではないでしょうか。
うどんとカツ丼、若しくは天丼のセットを食べて千円札でおつりが貰える街のうどん屋は珍しくありません。ところが、山本屋系の店はその価格に拘らず、それなりに流行っているわけです。
この時、思い浮かんだのですが、山本屋本店ではうどんと共に漬物が出されます。この漬物がなかなか美味くしかもお代わりがお願いできると。この点に着目すれば、山本屋本店の郊外の店に限った話かもしれませんが、実は談話室としても利用されているんじゃないかと推測しました。
単に味噌煮込みが売りのうどん屋としてだけでなく、食後、漬物をお茶請けに談話する場としても使われる、そういった見方をすれば割高感は低減されるでしょう。和風カフェ(?)類似の機能を併せ持つ味噌煮込みの店、これが山本屋本店の人気の理由の一つかもしれません。
改めて言うまでもなく、想像です。
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