2019年5月8日水曜日

点灯



特筆するほどではないのですが、事が上手く運んだので備忘録として。

手元にあった万年筆です。永らく放置状態でした。

ちょっと使ってみようと、水洗を始めました。洗面所のシンクに水を張り、キャップを外した万年筆を浸漬しました。数日間、幾度となく水を換え、溶け出した古いインクを取り除きました。ある程度の処で首軸を外して、また数日間程、水に漬けて首軸や胴軸内に残った古いインクも溶かしだす算段でした....が、首軸が強く固まって緩みません。想定外でした。

胴軸を押さえて、表面がツヤ消しの樹脂製首軸を素手で回しても滑るばかりです。滑り止めに輪ゴムを首軸に巻きつけて回しても滑ります。

で、”万年筆”、”首軸”、”固着”、”回らない”等の語で検索してみたわけなんですが、有用なサイトは見つかりませんでした。”首軸が緩まず困っている”という例が検索されないのです。首軸は外れて当たり前の話なのか、或いは固着した首軸など容易に思いつく手段で外すことができるのか...いずれにせよ、取るに足らない話で、ネットにいちいち公開するほどではないということかもしれません。

であれば、自力で解決するより他ありません。工具を使って外すことになるのでしょうが、首軸や胴軸を工具で傷をつけたり、破損の懸念があります。首軸と胴軸が強固に固着した状態で、樹脂製の首軸を工具で咥えて強引に回せば、樹脂部分が破損しないとも限りません。

その心配を念頭に手持ちの工具を並べてみれば、
ペンチ(3)かプライヤ(5)が順当な工具でしょうか。傷を付けないという点ではソフトタッチプライヤ(2)が好ましいのですが、如何せん、咥え径が大き過ぎて首軸を咥えられません。パイプレンチ(1)は最後の手段です。固着が強すぎた時、破損覚悟で使用するつもりでした。

問題は工具で首軸を咥えて回す際の傷付きと滑り防止のための材料です。幅広の輪ゴムを巻きつけた程度では滑っていましたから。

一連の問題を調べていた時、ペン先を首軸から外すためにゴム板が活用されていることを知りました。確かにゴム板、ゴムシートならば首軸に巻き付けて使えるわけですが、使えそうなものが身近に思い当たりません。それを手当するためにわざわざホームセンターや100円ショップをうろつく気にもなりません。

数日間、何かないか、どうしたものかと思いあぐねていました。

でですね、必要なのは入浴でした。やはり血行が良くなると啓示があるわけです。以前のエントリ内で、隙間ノズルにゴムチューブつけて掃除機を使っていたのですが、この時のゴムチューブの端があることを入浴中に思い出しました。これを適当な長さに切って切り開けば使えるのではないかと。

結果的にはプライヤ(5)で首軸部分を咥えることで外れました。それでもペンチ(3)では滑って空回りしましたからそれなりに強く固着していたようです。
上写真の右のようにプライヤで胴軸を平行に挟むことでしっかり固定して緩めることができました。

それがどうしたと言われればそれまでなんですが、”ゴムチューブを使う”を気づけたことがちょっと嬉しかったので...

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