鯛飯や鮎飯など大きな具材を米と炊き込む場合には土鍋を使いますが、刻んだ具材の場合にはIHの炊飯器で炊きこんでいます。やはり、手軽なので。
で、このIHの炊飯器で炊き込みご飯を作る場合ですが、炊飯器によって最大の炊ける量が違うようです。例えば、自宅の炊飯器では白米なら最大一升炊けますが、炊き込みご飯では六合がせいぜいです。
以前、目一杯炊いて失敗しました。十分に炊き上がらないまま炊飯完了になってしまい、米粒半ばまでは吸水し過ぎでベチャッとし更に、真ん中には芯がある、それはもう筆舌し難い不味さでした。具材が何だったか覚えてませんが、旨い炊き込みご飯を頬張ろうと抱いていた期待感があっただけに、相当落胆しました。
この悲しみに二度と遭遇したくない、そんな思いで調べた所、IHの炊飯器の場合、電磁誘導で内鍋全体を加熱して炊くのですが、炊き込みご飯の場合、具材の割合、大きさによって炊飯中の具材と米の対流が不十分なことがあるようです。この対流が不十分だと加熱された具材、米が局所的に滞留してしまい、炊飯器内臓の温度センサがその局所的に過熱した温度で炊飯プロセスを進めてしまうわけです。
結果、炊き込みが不十分なままプロセスが完了してしまい悲劇が始まります。
どうすんだ、これ。爾来、分量、具材の大きさ、割合に注意して今日まで大過なく過ごしてきました。先日までは...
あるメーカの炊き込みご飯の素を使用した時のことです。メーカ指定の米の量、三合に一合追加し、調味料を調整して炊きました。炊き上がりに不安などあるはずがありません。米の量は六合以下ですし、誰もが手軽に作れる炊き込みご飯の素ですから... 極上の一食など期待しているわけではなく、日常の、ごく普通の一食です。
炊飯器が故障したと思いました。特筆すべき不味さです。どうすんだ、これ。が再来しました。上述の炊けてない状態です。手軽な炊き込みご飯の素なのに...初めての経験です。
肩を落とし、悲しみに打ちひしがれながらも該炊き込みご飯の素のメーカお客様相談室に尋ねてみました。商品名を告げた後、
まともに炊けなかった。何故か?
他からは同様な問い合わせはなかったか?
このどうしようもない炊き込みご飯をリカバーする方法は?といった内容で問い合わせをしました。返事は、
炊けないはずはない。
他からそのような話はきていない。
蒸し直してみて下さい。とのことでした。
蒸し直したって不味いものは不味いわけです。美味しくリカバーできたならこの話を記すはずもありません。釈然としないまま、故障の可能性も考えて、炊飯器メーカーのお客様相談室に架電しました。
担当の女性の方にその悲しさをとうとう訴えた所、やはり注意点として挙げられたのは、
米の量
具材の大きさ
具材の割合で、これらは既知事項で原因となり得ないことは確認できました。故障の可能性については、
これまで白米が正常に炊けていたならば故障は考え難い
炊き込みご飯の炊飯部分(?)だけ故障というのはあり得ないとのことで原因不明のまま暗礁に乗り上げかけました。
炊き込みご飯の素も炊飯器も悪くない、悪いのは炊いた自分なのか?
このどうしようもない炊き込みご飯と相対するのを避けるが如く、些末な質問を続けた矢先です。当方からの、
他からは同様な問い合わせはないのでしょうかといった問に対し、
問い合わせはありますが、上記を注意すればうまく炊けるはずとの回答。
ここで、
作り方に従って、炊いているし、市販の”素”なので具材の大きさや割合が原因とも考え難いのですが、ところで、炊飯器発売にあたって当然いろいろの”素”で試されますよね。問題はなかったのですか?との質問に、
勿論、試しています。ただ、全てではありませんし、炊飯器発売後の新製品は試せません当然の回答ですが、この後のやり取りで原因が明らかになりました。
ところで炊き込みご飯の素の商品名は?と先方から問われ、
〇〇社のXXという商品ですと答えた所、
〇〇社ですか....詳しく聞いた所、〇〇社の素については他社製品に比べ問い合わせ、苦情が多いとのこと。どうも当該メーカの素は他社製品に較べ調味液中の油分の割合が高いようです。仕込み時に米、水、素をよく混ぜないと油水が分離し、炊飯時の具材、米の対流が不十分になると。結果、上述と同様な”どうすんだ、これ。”ができ上がってしまう、とのことでした。
対策は、
よくかき混ぜてくださいでした。
で、再度〇〇社に架電。
今、炊飯器メーカに問い合わせた所、実際、御社製品で上手く炊けないという問い合わせの割合が高いとのこと。先ほどの問い合わせで、上手く炊けていないのは当方だけ、というのは事実なのか?と確認を求めました。
やはり、上手く炊けないという問い合わせがそれなりにあったようです。ちょっと、イラッとしました。誠実さに欠けるなぁと...単に、同じ轍を踏まないためと、更に”どうすんだ、これ。”をリカバーする情報を入手したかったという思いだけでした。
ただ、こういった対応が続くと、
”どうすんだ、これ。”を送るから喰ってみろ
開発者ちょっと呼んでこい。家に来て喰ってみろといった心情が生まれてしまいます。口にするには至らなかったわけですが...大人なんで。
対策は同じで、
よくかき混ぜてくださいでした。
確かに、箱裏面の作り方には
2白米と同じ水加減をし、よくかき混ぜます。
とあり、”よくかき混ぜます。”は赤い文字になっています。
しかしながら、文字の大きさに変化もなく、これでは注意の喚起力が全く弱いわけです。失敗して、問い合わせて初めて気付く程度です。とても失敗を未然に防ぐ表現ではありません。
結局、
注意の喚起力が不足。他社製品だって仕込み時ある程度かき混ぜる。
”よくかき混ぜる”の”よく”ってどれくらい?五分なのか十分かき混ぜればいいのか、はたまた三十分なのか。よくかき混ざったじょうたいはどうやって判断すればいいのか。
かき混ぜ方が不十分だとどうなるか、目を引くような表示がない。こういった旨を指摘し、作り方の表示に改善を求めて電話を切りました。改善されるか否かは知りません。それは当該メーカの購入者に対する誠実さの程度に依るものですから。
不信感がなかなか拭い切れないないため、積極的な食指は動きませんが、機会があれば当該製品を再度購入して試してみるつもりでいます。”どうすんだ、これ。”が繰り返されるようならば〇〇社を明らかにしようかと思っています。
何故、市販の炊き込みご飯の素で熱くなってんでしょうか。自分は...
前のエントリにも記した、”起こってはならないことが起こってしまった”、”できて当然のことができなかった”失望感に由来しているのでしょう。
(追記)
偶々、
AJINOMOTO社製 クノール 冷たい牛乳でつくる じゃがいものポタージュというカップスープが手元にあります。
未開封なので味はわかりませんし、薦めるつもりもありません。
ただ、裏面にはしっかりと赤い背景に白抜き文字で
※水やお湯、温かい牛乳でつくるとおいしくできません。と 目を引く表示がありました。件の〇〇社も是非参考にして頂きたいと願っています。
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