2013年10月29日火曜日

空気

――この国に本当の意味で平等なんてないしもっといえば民主主義なんて無いんですよ。若者は不当に差別されており、抑圧されている。こんな状態で子供なんて増えるはずが無いですし、起業だって活性化するはず無いですよね。――

(略)
――一票の格差を是正することでこの社会保障全体主義体制を修正して、健全なる民主主義国家をこの国に打ち立てることを僕の人生の目標にしたいと思っています。――

元官僚の方が御自身のブログで言及されています。
 

この国に平等なんて無い 〜脱・社会保障全体主義体制〜

仰る通りで、異論はないのですが、傍観者の立場から”健全なる民主主義”という語について思ったところを記します。

上記”一票の格差”はさっさと是正されるべきです。法治国家を名乗るならば...

ただ、是正されたとしても前半部の問題が解決するとは思えないのです。”若者は不当に差別されており、抑圧されている。”ことこそ民主主義の本質ではないでしょうか。

”みんな”という責任が曖昧で漠とした実体のない空気に重要な判断を委ね社会が動かされていく、
個々人は”みんな”に責任を転嫁する、
蔓延するみんなという”空気”が媒体となって個人同士を牽制し同調圧力をかけあう、

といったところが民主主義の避けられない根幹と考えます。で、この時、解決が困難な、或は、不可能な問題に直面した時”空気”はどう判断するでしょうか。

これまでの事例を鑑みれば、多くの場合、”空気”は未来、次世代への問題の先送り、負担のツケ廻し、責任の転嫁を選択していると考えます。

上記”若者は...”は、この絶えまなく継承されてきた空気の流れの一断面にしか過ぎません。若者は又、次世代に負担をツケ廻していくことになります。

例えば、
――先日NHKの番組で18歳の若者が「消費税増税に反対の大人は、借金のツケを次世代に回そうとしている」と批判していました。――
といった意見をどこかで目にしたのですが、この18歳の若者は、次世代の、更に言えば未だこの世に生まれ出ぬ将来世代に、自分達の分も含めた負担を消費税という形でツケ廻していることに気付いていないのでしょうか。

新生児が出生する、いや仮に死産であっても実在し、呼吸する、生きている、存在していただけで既存のルールに従わされて消費税が課税される、本人に帰すべき責があるとは思えません。

理不尽だとは思いますが、これも民主主義の本質が体現された一例でしょう。

こういった姿勢は例えば原発量的金融緩和からも窺い知ることができます。


――実際のところ、民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。これまでに試みられてきた、他のあらゆる政治形態を除けば、だが。  (ウィンストン・チャーチル)――

は有名な言葉ですが、この頸木から未だ解き放たれていないように感じます。

私、政治、社会、経済といった人文系は全く門外漢です。(勿論、他も怪しいです。)

民主主義を越える選択肢は存在しない”は確立された大前提として世の中の共通認識なのでしょうか。よく分かっていません。

民主主義の現状は道半ばであり、理想、目標へと未だ進展し続けているのだろうか、といった疑問も依然として残っています。

そういった点も含め、健全なる民主主義、民主主義理想について説明頂ければ幸いです。

0 件のコメント:

コメントを投稿