2013年8月9日金曜日

上客

前のエントリで引用させて頂いた方の文言の続きです。
――お店側も、写真は載せて欲しいけど、店名は避けて欲しいってぇのは、それは、その手の「宣伝効果」を狙っているようで、とても下品で厭らしい֡
宣伝しねぇで、上等な客だけは、来て欲しいって了見が見て取れて、意地汚ねぇな。――

店舗情報の公開、非公開に関わらず、ブログや口コミサイトによる宣伝、集客について考えてみます。

ところで、集客を期待して宣伝を依頼するならば店名他の情報掲載も望むのが自然ではないでしょうか。ブロガーの出題する”店の当てっこクイズ”に、飲食店側が加担する理由はないように思います。

そういった”店の当てっこクイズ”を利用して集客を図る飲食店が実在するということでしょうか。

店側の視点から勝手に憶測すれば、料理の撮影に限ってのみ消極的に容認されている、或は、前のエントリで引用した、――...店の迷惑...――と素直に受け止めて構わないような気がします。特段、店名を伏せた回りくどい宣伝、集客を店側が意図しているとは思えないのです。

であるならば、供された料理の撮影は遠慮、若しくは、撮影したとしても公開は自粛するのが好ましいのではないでしょうか。ただ、一方で、”書く衝動を抑えられない”といった心情も理解できないわけではありません。もう少し話を伺いたいところです。

勿論、営利ブログ運営者の甘言に唆されて、ブログのために協力を依頼された、強要された、という可能性も否定しません。  

さて、店名が非公開の店に関してですが、それによって遠回しの宣伝を目論む店、或は、文字通り、集客に積極的でない店、宣伝を拒む店に関わらず、上記引用の”上客だけは来てほしい”は揺るぎない本音だと考えます。換言すれば、 招かれざる客、迷惑な客は来店を拒否したいというのは正直な所ではないでしょうか。

で、上客、招かれざる客とはどういった客かが焦点となります。

”一部の食べログレビュアーやブロガーの振舞のように、金科玉条の如く、一期一会などと宣い、根堀葉堀質問し、一挙一動監視して、些細なミスを直言することなくネット上で指摘する。挙げ句には採点して順位付けを行い読者に共感を求める。”

”料理そのものの美味しい不味い、量が多い少ない、価格が高い安いに留まらず、駐車場が停め難い、店が小さい、テーブルの間隔が狭い、掃除が行き届いていない、手洗いが使い辛い、接客が悪い、子供連れでの入店を拒否された、料理の提供が遅い、料理の説明がない、声が小さい、愛想がない、ヘラヘラしている、態度が偉そう、たまたま居合わせた客がうるさい、でも店側は注意しない、常連客を優遇し過ぎ、何度も通っているのに融通がきかない、挨拶がない...”


典型例としては、
 特に喫煙制限のない店に初訪問し、居合わせた客の喫煙をネット上で非難する。”

 乙武騒動と同じで、自身にとって譲れない問題なら事前に問い合わせするのは当然です。そういった下調べすら行わず、直面した己の予想外の事態に不快感を顕にするのは身勝手です。

で、改善すれば上客として来店するのか、と問うてみれば、次の店のレビューに忙しかったりするわけです。

宣伝ブログによる集客でそういった客に押し寄せられることは、店として嬉しいどころかむしろ避けたい事態では、と考えます。真っ当に営業していて、それなりに続いている飲食店にとれば宣伝ブログはそれほど必要なものとは思えません。

人気店、繁盛店には当然そうである理由があります。自然、ブロガーやレビュアーに取り上げられる機会も増え、各々は他者の既出でない新しい何かを書かなければ、といった圧力がかかることもあるでしょう。で、重箱の隅をつついたり、箸の上げ下ろしまでネット上で公開されてしまう...

これこそ大きなお世話で、彼等、彼女等こそ招かれざる客ではないでしょうか。 

結局、
「神様」ではない「悪い客」にキレるのは有りかとなり、店側の度量、懐の深さ、忍耐に期待することになってしまいます。

かつて個人経営の居酒屋で、店主がマナーの悪い客を退店させたり、入店を拒否している場居合わせたことがあります。常連が通う個人経営の店ならではだったかもしれません。そういった風潮は今も残っているのでしょうか。


ローソン→ミニストップ→バーガーキング→ほっともっと→ミニストップ→ブロンコビリー→丸源ラーメン

ここ最近のバカ発見器の炸裂ぶりに対し、ネット上では”SNSによるバカの可視化”といった意見をよく目にします。バカは昔からいたがネットワーク技術の進歩であっと言う間に知れ渡るようになったということです。

飲食店の情報についても誰もが容易にブログや口コミサイトから入手でき、又、発信できてしまいます。これは便利である反面、その情報を基に本来訪れるべきではない客層が来店、即ち、店と客のミスマッチを頻発させてしまうのではないでしょうか。

その結果生じる店側との軋轢において、上述の招かれざる客の振舞には該アルバイトの行為との類似性を感じてしまいます。



一方、これまで、飲食店側には非がないかの如く記してきましたが、勿論、問題のある店も多々あります。先述の客の苦情も程度問題だったり、状況により店側の責任である場合もあるでしょう。

そういった事例を二つ程。

”乳児、或は、幼児を帯同しての入店を予め認めた上で、乳児、幼児の分として一人前の料理の注文を要求する店。”

”炎天下の真夏、寒風吹きすさぶ寒中、或は、雨天であっても、予約時間ぎりぎりまで入店を拒み店外で待たせる店。”

予約時間より前の来店は、店にとって遅刻されるよりよほど有難いと思います。ただ、”早めに行っても外で待たされるだけ”ならば、遅れまいと時間に余裕を持って定刻前に到着しようとする気持を萎えさせます。



いっそ、◯◯客の俺ルールと×××店の自分ルールを積極的に闘わせ、”仁義なき戦い 死闘編”がネット上で繰り広げられるのも一つの楽しいイベントかもしれません。

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