2012年11月7日水曜日

選出(続)

ここ最近、衆目を集めている政治家の一人である橋下徹大阪市長ですが、市長のインタビューやツイッターによる発言から非常に頻繁に”民意”という語を見聞します。現在、この単語を日本で最も口にする為政者ではないでしょうか。

さて、先のエントリで単記投票による選挙で民意は正当な結果として反映されているのか、否か、或いは、該投票が果たして有用な人材を選出する最適な手法たりえるかについて疑問を呈しました。

例えば、橋下市長や、同様に動静が注目されている石原慎太郎前東京都知事には相当数の支持がある一方で、その大きさに相応して反橋下、反石原の声もあるはずです。しかしながら、単なる単記投票ではこの不支持の意思は投票結果には現れません。

選挙の結果を示して、錦の御旗のように”民意が選んだ”という文言が声高に叫ばれますが、あくまで、現行の投票ルールの下での結果に過ぎません。この結果と有権者の意思の間には小さからぬギャップがあるように思えてならないのです。

有権者の意思をより正確に選挙結果に反映させる、真に最も有能な人材を選出するための一つの考え方として、好ましい候補者に投票する単記投票と、拒否、除外したい候補者への投票との組み合わせはあり得ないのでしょうか。潜在的な不支持の意思も顕在化して選挙結果に込めることが本来望ましいのでは、と考えます

支持票と不支持票の差分で、或は、比で判断するべきかはまだ考えていません。ただ、(差分の場合で)極端には100人に支持され不支持者が0人の当選者と、200人の支持がある一方で不支持者も100人存在する当選者では有権者からの支持の質(?)、重み(?)、意味(?)が異なるはずです。

もう少し投票方法について続けます。

(続)