2016年4月2日土曜日

残骸

以前記したUSBハブや延長コードの事例と似た話です。

シャツのボタンが取れた時、該シャツは廃棄されても構わないのか?

自宅に簡易式のハンドシュレッダがありました(下写真)。




元々2-3枚程の紙を裁断するにもそれなりの力でハンドルを廻す必要がありました。軽い力でクルクルというわけにはいきませんでした。で、ある時、ハンドルを廻しても全く紙送りと裁断ができなくなりました。ハンドルが空回りしているようです。

分解してみた所、ハンドルの回転を裁断機構に伝達する、ギヤの歯が欠損していました(下写真)大きさは十円硬貨程度でしょうか。小径ギヤの歯の中、二枚を残してほぼ全てが折れており、これではハンドルが空回りしてしまうのも当然かと頷けました。



金属製のギヤの歯が欠損してしまうというのも、設計上どうなんだろうと思わないわけではありませんでしたが、まぁ、このギヤさえ交換すれば、本来の裁断機能を取り戻すことができるはず、と見立てました。

じゃ、どうやってこの補修用ギヤを入手するか、になるわけですが、入手は不可能でした。メールで問い合わせた処、
せっかくお問い合わせをいただき、大変申し訳ないのですが、お問い合わせの部品は、単体の在庫がなく、一般商品でセットになった状態となっておりますためご用意ができかねます。
とのこと...確かに安価な製品ですから、そのまま廃棄することもやぶさかではありません。ただ、金額の多寡ではなく、小さな部品一つの破損で本体全てが無用のゴミと化して廃棄せざるを得ないことに釈然としないものを感じています。

このタイプのハンドシュレッダは各社から製品化されているようですが、ネットで検索しても、Amazonのレビューを見ても結構壊れているようです。破損部分も駆動部分のギヤ歯欠けとほぼ同じです。

結局、このタイプのシュレッダに共通する大きな破損原因は駆動部のギヤの強度、耐久性のようです。これだけ、原因が特定できているならば、もう少し破損に備えた対応が可能なんじゃないかと、メーカの対応に疑問を抱きました。決してギヤの破損に対して指摘する意図はありません。

ギヤの強度向上は難しくとも破損が予測される消耗品と捉えれば、補修部品として用意、或いはスペア部品として製品に添付すれば十分です。

この小さなギア一つの破損でシュレッダ全体が無用の長物となり廃棄せざるを得なくなることに抵抗を覚えるわけです。社会全体では結構な量のハンドシュレッダの瓦礫の山が築かれているのでは、と想像します。使い捨て文化の、そういった部分に社会の非効率性を感じています。ハンドシュレッダが紙の裁断屑を産み出すことは理解していましたが、シュレッダ自体が無用のガラクタになることまで思いが及びませんでした。

そして、やはり最後は、無用なガラクタを産み出さないハンドシュレッダとヤジを飛ばさない政党、実現可能性があるのは何方?という問で結ぶことに致します。

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